日本の秋と言えば、五穀豊穣や収穫への感謝、喜びを表すために各地で沢山の秋祭りが行われます。
その一つに「松山秋祭り」があります。
祭りと言えばどの土地にも地元愛と祭り愛に満ち満ちた男衆たちが、雄叫びをあげながら山車を引き回したり神輿を担いで「ワッショイ!!」とやるわけですが・・・・
この松山秋祭りは、他のお祭りとは少し(かなり?)異なる特徴があります。
それは・・・神輿と神輿がぶつかり合う「鉢合わせ」です!
大切なお神輿をそんなにしていいの!?というくらいガンガンぶつけ合います。
それはそれは迫力満点です。
松山秋祭り!本番!
愛媛CATVの道後鉢合わせ生中継観ています!
現場に行く元気無かった…(*_*;
この組み合わせは距離置いてあたるけん怖いわ! pic.twitter.com/yO30dqR0iQ— アルパパ@愛媛 (@EHIMEnoNOBU) October 6, 2016
今回はそんな松山秋祭り2019の
・日程
・道後鉢合わせ喧嘩祭りの日程
・道後鉢合わせ喧嘩祭りの動画
・松山秋祭りや獅子舞の歴史
・道後宵祭り
についてもお伝えして行きたいと思います。
目次
松山秋祭り2019の日程は?
松山秋祭りは、曜日に関係なく毎年決まった3日間で行われます。
ただ時間帯がそれぞれ違うので気をつけたいところです。
【松山秋祭り2019の日程】
- 10月5日 宵宮 20:00~ 宵祭・かきくらべ
- 10月6日 本祭 10:00~ 神事
- 10月7日 本宮 6:00~7:30頃 鉢合わせ
喧嘩神輿こと「鉢合わせ」は、最終日ですが、なんと朝6時のスタートです。
夜ではありませんよ。朝です!中秋の早朝はさぞかし気持ちいいでしょうね。
夜ではなく朝というのが斬新ですね。
場所は、「伊佐爾波(いさにわ)神社」と「松山市伊予鉄道道後温泉駅前」になります。
ちなみに伊佐爾波神社と道後温泉駅は数百メートルの至近距離になります。
松山秋祭り2019の道後鉢合わせ喧嘩神輿の日程はいつ?
上にも書きましたが、道後鉢合わせ喧嘩神輿は、10月7日の早朝6:00~7:30頃を目安に行われます。
神輿自体は、5:30ころから次々と宮出しされ道後温泉駅前に集まってきます。
その数、八町分の計八体。
これらが二組ずつ2回で計8回ぶつかり合うのが、この松山祭りの喧嘩神輿「道後鉢合わせ」です。
鉢合わせは、威勢の良い掛け声とともに徐々に互いの距離を詰め神輿を45度に傾けて臨戦態勢に入ります。
そして数十人の塊同士が思いきり正面からぶつかり合います。
それぞれの神輿の頂には2人の男たちが上がって各面々を大きな声で鼓舞して行きます。
にらみ合い、時にののしり合い、気合十分でドカン!!と手加減なく力と力がぶつかり合うのです。
その後は方々で小競り合いも・・・(汗)
でもそんな男たちの本気度全開のパフォーマンスがあってこそ早朝ではありますが聴衆も大興奮の渦に巻き込まれてゆくのです。
そして、ひとしきり鉢合わせが終わればその後には八体の神輿を整然と並べて全ての男衆たちも整列して気持ちよく終わりを迎えます。
ところで伊佐爾波神社の主祭神の一人である誉田別命(ほんだわけのみこと)別称、八幡様ともいわれる応神天皇は、もともとは武神として崇められてきました。つまり闘いの神様です。
これだけ喧嘩の様にぶつかり合うって、正直言って神事なのにどうなの??
と私なんかは思ってしまうのですが・・・そこは本当の戦争をしているわけでなく、むしろ日頃のうっぷんをこのような公然の喧嘩祭りとして晴らして行くことを八幡様もお許し下さっているのかもしれません。
見ている方も一緒に気持ちがスカッとしそうですよね。
だからお祭りって各地で無数に存在しますし、姿を消すことも無いのでしょう。
2018年5月12日 愛媛県松山市 伊佐爾波神社(いさにわ)を参拝しました。
回収中の門を潜ると、中はとても立派な造りでした。本殿周りは回廊になっており、ぐるりと色々見て回れます(*^^*)
私は、手水者の説明看板が
どうしても気になって仕方がない…昭和レトロ?
なぜにミニーちゃん風ドレスなの? pic.twitter.com/S4KM7NSHFS
— 御朱印ボチボチ (@mosuke716) May 20, 2018
鉢合わせがメインではありますが、その前後の宮入や宮出しの時に伊佐爾波神社の135もある急階段を神輿が上がり下がりする様もまさに神事然として大変見応えがあります。
江戸時代の算数なんて考えた事もなかった…新たな発見!伊佐爾波神社 pic.twitter.com/nqH9z9gthY
— はな☆banako (@banako177) July 21, 2018
道後鉢合わせ喧嘩神輿の動画もチェック!
良く見ると各地区とも全て神輿の意匠は違いますし、ハッピもそれぞれに違った色やデザインで対峙する様子がハーモニーを成しているようで目を引くのも特徴です。
少し長いですが、飛ばしながらでも各地区の様子の違いに着目しながらご覧ください。
※再生位置は2:55、12:23、17:23、23:00、28:25、32:47、40:16、50:06、あたりからそれぞれぶつかり合いが始まっています。
危険と隣り合わせの鉢合わせ。
そこには過去の事故も顧みて、総代の気持ちが込められたルールが敷かれていました。
松山秋祭りの歴史は?獅子舞の歴史も
松山秋祭りは、最初に書きましたように「伊佐爾波神社」と「道後温泉駅前」が最も有名ですが、実は正式には(北条市や中島町を編入する以前の)旧松山市内の24の神社で10月5~7日の3日間にわたってとり行われている祭り全体のことを表す様です。
その起源は、江戸時代、17世紀にまでさかのぼるそうでこの頃からすでに「八角さん」といわれる八角形の神輿や「四角さん」という四角形の神輿が使われていた様です。
ブログを更新しました。 『10/7 松山秋祭り 古町大神輿~四角八角鉢合わせ~』
⇒ http://t.co/389LVTxSSx— iyomichi (いよみち)🐈 (@iyomichi) October 7, 2015
また、各地で獅子舞も披露されますが、松山の獅子舞は、二人立ちで激しく頭を振り比較的速いリズムで舞うのだそうです。
良く見ると獅子の頭は国によって地方によって様々なのですが、松山の獅子は角が1本という特徴があります。
獅子舞は当然ライオンを模した縁起物ですが、もともとはインドの農耕民の間でライオンを神として祀めていたことに端を発する様です。
特に中国の獅子舞は大きく煌びやかで爆竹をバンバン鳴らしながら激しく舞い踊るイメージがありますが、日本では国民性もあってかかなり小規模で静かですよね。
でも松山でも獅子をかぶって舞う男性はヒーロー扱いされる存在で一人前になるには10年かかるとも言われるそうです。
見た目のインパクトとどこかひょうきんな意外性のある踊りで日本ではウケにウケて全国に広がった様ですね。
松山秋祭り道後宵祭とは?2019年宵祭の日程は?
松山秋祭り道後宵祭は、先にも書きましたとおり、10月5日の20:00から宵宮として行われます。
「かきくらべ」とも言われますが、お祭りは神事ですので神様の前で自慢の神輿を捧げる気持ちで恭しくお披露目し、当然一般の見物客にも美しさや雄姿を競うようにゆっくりと見せます。
どの地区の男衆も当然自分のところの神輿が一番!と思って担ぎ出して来るのです。
とともに2日後の本番である本宮に向けて気持ちを高めて行きます。
そして、実はこの宵祭りの場でもデモンストレーション的に「鉢合わせ」が行われます。
いわば練習試合の様なものですね。
今年も松山秋祭りの季節がやって来ました。
道後宵宮鉢合わせを観に来ました。 pic.twitter.com/EqWFleM3ia— 近藤 勝 (@KonMas1992) October 5, 2017
スケジュールの都合で本宮の鉢合わせは見られなという人はこの宵祭りを見て頂くだけでもお祭り気分に充分浸ることが出来ると思います。
まとめ
いかがでしたか?
私個人の感想ですが、どうせ行くなら3日間すべて見てみたいと思いました。
もちろん鉢合わせが一番のメインでこれがあっての「松山秋祭り」なのでしょうが、そこに到るまでの宵宮やかきくらべ、そして宮入に宮出しなど一連のストーリーがあって、単なる騒がしいお祭りではなく、収穫への感謝を表す大切な神事なのだと実感するのです。
なので、3日間じっくり見たい場合は宿を予約しておくといいかもしれません。
松山・道後 人気ホテル・旅館ランキング
今年は未曽有とも言って良いほどの大水害が西日本、四国、九州地方を襲いました。その傷跡が癒えるには相当の時間が必要と思われます。高騰する野菜を見ては、大自然の力の偉大さと恐ろしさをかみしめています。
今の様にデータに裏付けられた天気予報や台風情報、治水技術や医療技術がなかった昔は、自然界が振るう猛威にどれほどの恐怖心を抱いていたことでしょうか。現代の私たちでも底知れぬ脅威を感じますが、それと比にならないほどのインパクトがあったことでしょう。
だからこそ、神をあがめ神におすがりするしかなかった・・・
そしてその恐怖に負けないためにさらに収穫まで到った得も言われぬ喜びや感動、感謝をうやうやしく真剣に時に命がけで表現するべく、長い時を経て3日間の秋祭りとして体系化されたのではないかと想像するのです。
3日間は決して長くない、収穫できた喜びを思えばむしろ短いくらいではないかと思います。
その一つ一つの流れをおざなりにしてはいけない!!
そんな先人の声が聞こえる気がしてなりませんでした。
今年も予定通り「松山秋祭り」がとり行われますように・・・そして一人の怪我人も出ません様に・・・・
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