福岡(博多)の三大祭りといえば
「どんたく」「山笠」「筥崎宮放生夜(ほうじょうや)」
どれも多くの人で賑わいます。
どんたく祭りは、ゴールデンウィーク期間中の人出が日本最大級とも言われていて、多くのどんたく隊が思い思いに演舞を披露する華やかなお祭りです。
筥崎宮放生夜は、期間中には参道に数百軒の露店が並び、福岡の秋の夜を賑わしてくれます。
そして今回のテーマに選んだ「博多祇園山笠」は博多の町の夏の風物詩で、男集の勇ましい姿と迫力がとても魅力的です。
毎年7月1日の飾り山見物に始まり、7月15日にフィナーレの「追い山」を迎えるのですが、私はこの山笠が終わるといよいよ夏本番!と感じますね。
さて、この博多祇園山笠というお祭りにおける「追い山」とはいったいなんなのでしょうか。
追い山コースや距離、実施される時間はどのようになっているのか。
気になるタイムや過去の結果、過去の順番とはどういうことなのか。
更には、追い山ならしとの違いは?
などなど、今回は、博多祇園山笠にとっての真骨頂である「追い山」についての様々な情報をまとめていこうと思います。
今年こそは山笠を観に行くぞ!という人はもちろんのこと、福岡のテレビ局では実況生放送も行われるので、この時期に福岡にいるという人はテレビでの観戦もいいでしょう。
ぜひ、今回の情報を参考にしながら山笠の楽しみ方を予習しておいてくださいね!
目次
博多祇園山笠の追い山とは?追い山ならしとの違いは?
博多祇園山笠は、福岡市博多区にある櫛田神社の氏子による奉納行事です。
770余年の伝統を誇るお祭りで、いくつかの自治組織が各々の「飾り山」を用意したり、「流(ながれ)」とよばれる7つの集団が「かき山」を舁(か)いてはしり、タイムを競います。
「飾り山」は祭りの華やかさを象徴していて、福岡市内の点所に飾られています。
わかりやすい場所で言うと、博多駅やキャナルシティ博多などの商業施設の広場で見ることができますね。
大きさや飾りの内容に圧倒されますが、何より、毎年テーマを掲げて作り直されているということに感心させられます。
そして、もう1つの山「かき山」は、飾り山よりも少し小さめの山で、7月1日から始まる山笠期間のうち7月10日から15日の間、毎日この山を舁(か)いて市内をはしり回ります。
その中間にあたる7月12日にはしるのが「追い山ならし」、7月15日のフィナーレにはしるのが「追い山」と呼ばれているわけです。
「追い山」では、7つの流(ながれ)が5分おきにスタートし、約5kmのコースを山を舁(か)いてはしり、タイムを競います。
「追い山ならし」は、そのリハーサルのようなもので、本番の追い山よりも少しだけ距離が短くなるだけで、山を舁く男集の迫力は本番さながらもの。
どちらも山笠のクライマックスといえるでしょう。
ちなみに、この「かき山」は約1tもあるといわれているので、舁き手とっにては我々の想像を超えるハードな動きとなるのでしょう。
博多祇園山笠2019の「追い山」と「追い山ならし」の時間や桟敷席は?
では次に、2019年博多祇園山笠における「追い山」と「追い山ならし」が催される時間や桟敷席(さじきせき)についてまとめておきましょう。
<追い山ならし>
日 程 :7月12日(金)午後3時59分スタート
桟敷席 :櫛田神社
桟敷席券販売:6月26日(水)午前9時より櫛田神社にて販売
桟敷席価格 :1枚3,000円(1人2枚まで、全300枚)
<追い山>
日 程 :7月15日(月)午前4時59分スタート
桟敷席 :櫛田神社
桟敷席券販売:6月26日(水)午前9時より櫛田神社にて販売
桟敷席価格 :1枚6,000円(1人1枚かぎり、全300枚)
桟敷席は、山笠の二大クライマックスである追い山や追い山ならしの「櫛田入り」をスタジアム状の仮設スタンドで見物できる特等席となりますが、とにかく瞬時に券が売切れるので、入手には困難を極めます。
価格を見てもわかるように、追い山の桟敷席はとにかく人気が高く、販売開始後30分もしないうちに完売してしまうと言われています。
もちろん、追い山ならしの方も変わらぬ人気ぶりです。
運よく入手できればしっかりとかき山の「櫛田入り」を堪能し、入手できなくてもコースをはしる追い山の姿を見物できる場所で博多の夏の風物詩を堪能してもらいたいものです。
博多祇園山笠2019の「追い山」と「追い山ならし」のコースや距離は?動画もチェック!
「追い山」と「追い山ならし」のコース(ルート)や距離について
桟敷席で見物できれば言うことなしですが、コース途中での見物もかなりの迫力と臨場感を感じることができるのでオススメです。
次は「追い山」と「追い山ならし」のコースや距離について紹介しておきましょう。
出典:山笠ナビ https://www.hakata-yamakasa.net/
上の図がコースとなりますが、「追い山ならし」の廻り止め(ゴール地点)は「追い山」の廻り止めよりも約1km短い地点に設定されます。
そのため、「追い山ならし」の距離は約4km、「追い山」の距離は約5kmとなります。
「追い山ならし」は本番前のリハーサルのような位置づけではありますが、男集の気合も気迫も本番と全く変わりありません。
時間も日中なので、本番の早朝よりも都合がつきやすいのが魅力ですね。
コースを確認したところで、過去の追い山の動画もチェックしながら、山笠の魅力を感じていきましょう。
【動画】20180712一番山笠 西流
上の動画は2018年の「追い山ならし」における一番山の「櫛田入り」を紹介したものです。
山笠では7つの「流」と呼ばれる集団がそれぞれの山を舁きタイムを競うわけですが、一番最初にスタートする山を「一番山」と呼びます。
この一番山となった「流」には「櫛田入り」で博多祝い唄を許される唯一の特権が与えられ、毎年順番に変わるので、7年に一度の晴れ舞台となるわけです。
ちなみに、2018年の一番山は「西流」でした。
2019年の順番については後述しますね。
山笠ファンならずとも、一度はこのなんともいえない緊張感を桟敷席で味わいたい!と思ってしまう動画でした。
【動画】博多祇園山笠 クライマックスの10時間
こちらの動画は、2012年の「追い山」における「千代流」の一日を密着したものです。
スタート前から溢れかえる気迫と、祭り終了後のひと息までの舞台裏までを見ていると、この祭りにかける想いが伝わってきますね。
博多祇園山笠2019の追い山の順番は?過去の順番も
http://t.co/tdWW1x4ucE 博多伝統の夏祭り、博多祇園山笠は、締めくくりの神事「追い山」があり、水法被に締め込み姿の男らが、夜明けの街を駆け抜けました。写真特集8枚で pic.twitter.com/2YalqCSZXr
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) 2015年7月15日
上の動画の中で「一番山」というものを紹介しましたが、この特別な「一番山」は7年に1度しか回ってきません。
それは、毎年スタートする順番が1つずつ繰り上がるかたちで変わっていくからです。
ここでは、7つの「流」の名称とともに2019年の「追い山」の順番を紹介しておきましょう。
<2019年追い山の順番>
一番山笠 : 千代流
二番山笠 : 恵比寿流
三番山笠 : 土居流
四番山笠 : 大黒流
五番山笠 : 東 流
六番山笠 : 中州流
七番山笠 : 西 流
2019年の一番山は千代流となり、「櫛田入り」で博多祝い唄を許される唯一の特権が与えられるのです。
毎年1つずつ繰り上がるということは、2018年の一番山は西流、2017年の一番山は中州流だったというわけですね。
どの「流」も皆それぞれに個性あふれる山を作り、一心不乱に山を舁いていきます。
そして、舁き手の衣装である水法被(みずはっぴ)姿もまた、「流」ごとに特性を出しているので、その辺りもしっかり見届けたいものですね。
博多祇園山笠2019の追い山のタイムは?過去の結果も
「博多祇園山笠」で賑わう7月到来!「飾り山」7月1日より一般公開!詳細こちら→ https://t.co/TxO7xHd2kc pic.twitter.com/KVoSZ38zg4
— 福岡のニュース (@TwitFukuoka) 2018年7月1日
最後に、追い山のタイムについてまとめておきましょう。
追い山では、2つのタイムを重要視します。
1つはスタート地点から櫛田神社に入ってくる「櫛田入り」のタイム、もう1つは櫛田入りも含めたゴール地点までの全コースの走行タイムとなります。
2018年、2017年の結果を参考に2019年のタイムはどのようになるか、予想するのも楽しそうですね。
2018年追い山タイム
<櫛田入りタイム>
一番山笠 西 流 : 31秒01
二番山笠 千代流 : 31秒22
三番山笠 恵比寿流: 33秒77
四番山笠 土居流 : 35秒72
五番山笠 大黒流 : 34秒24
六番山笠 東 流 : 30秒69
七番山笠 中州流 : 37秒78
<全コースタイム>
一番山笠 西 流 : 31分14秒
二番山笠 千代流 : 29分00秒
三番山笠 恵比寿流: 31分52秒
四番山笠 土居流 : 30分43秒
五番山笠 大黒流 : 29分26秒
六番山笠 東 流 : 29分17秒
七番山笠 中州流 : 33分18秒
2017年追い山タイム
<櫛田入りタイム>
一番山笠 中州流 : 34秒75
二番山笠 西 流 : 31秒62
三番山笠 千代流 : 31秒05
四番山笠 恵比寿流: 32秒32
五番山笠 土居流 : 34秒69
六番山笠 大黒流 : 35秒47
七番山笠 東 流 : 30秒67
<全コースタイム>
一番山笠 中州流 : 34分38秒
二番山笠 西 流 : 31分06秒
三番山笠 千代流 : 28分53秒
四番山笠 恵比寿流: 32分58秒
五番山笠 土居流 : 31分34秒
六番山笠 大黒流 : 29分45秒
七番山笠 東 流 : 29分17秒
直近の2年のタイムを見る限り、櫛田入りタイム、全コースタイム共に2年間上位のタイムを出しているのは「東流」のように感じます。
このデータのみで考えると、2019年も東流が好タイムを出すのではないかと考えてしまいますね。
果たしてどのような結果となるでしょうか。
2019年7月15日の追い山が楽しみで、とても待ち遠しいです。
まとめ
いかがでしたか?
博多の夏の風物詩でもあり、長い歴史と伝統を誇る博多祇園山笠の魅力が伝わったでしょうか?
私も一度だけ、追い山を直に見物したことがあります。
十数年前でした。
未明から場所を取るという気合と力量がなく、クライマックスの櫛田入りを見ることはできませんでしたが、コース上で舁き山の迫力を肌で感じました。
山の迫力に舁き手の勇ましい姿と地鳴りがするような「オイサ!」という掛け声に、テレビの中継では感じることができなかった体験をしました。
それまで全く山笠に興味がなかった私を、あの日誘ってくれた友人に本当に感謝です。
貴重な体験でした。
みなさんもぜひ、この博多祇園山笠を肌で感じて楽しんでみてください。
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