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生活

小学生高学年の読書感想文の書き方のコツは?書き出しや構成は?例文も

小学5年、6年の高学年の皆さん、今年の夏休みの感想文の本はもう決まりましたか?
そして、読み終わったでしょうか?

それともまだ・・・・もしかしたら読む本すら決まっていないという人もいるかもしれませんね。

せっかくの楽しい夏休みも塾があったり、自由研究もあったり・・・そしてこの読書感想文も・・・
考えるだけで気が重くなってきそうですよね。その気持ち、とってもわかります。

そんな皆さんのために今回は、

小学校高学年の読書感想文の書き方のコツ、書き出しや構成、優秀作品の例文から見るポイント、おすすめの本をお届けしたいと思います。

をお届けしたいと思います。

これを読んで、是非乗り切ってくださいね!応援しています!!

自由研究&工作まとめ記事はこちら↓
簡単にテーマが見つかる!小中学生の夏休み自由研究特集2024!工作も

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小学生高学年の読書感想文の書き方のコツは?


5年生、6年生ともなれば読書感想文も慣れたもの・・・と言いたいところですが、これには個人差もあるでしょう。

でも、一つ言えることは、感想文はあくまで「感想」なのでその本の内容の説明ではなくて、その本を読んでみてあなた自身が「どこに一番心が引かれたか」「何が一番引っ掛かったか」「何が気になったのか」そして「その理由は何故か」ということをできるだけ「自分の言葉」ではっきり書くということです。

それは、誰かと同じでなくても良いのです。
むしろ同じではない方が良いのです。

先生たちは、その本の内容が知りたいのではなくて、その本を読むことであなた自身が「何を思い」「何を考え、そして学び」「それを自分の生活にどう生かすのか」「どんな目標が持てたのか」ということをとても知りたいと思っておられます。

「○○君らしいな」と思ってもらえても嬉しいですし「○○さんがこんな考えを持つなんて驚いた!!」と思ってもらえても感想文としては成功と言えるでしょうね。

どんな内容であれ、そこにあなた独自の「世界観」が浮き彫りになるように感想文を仕上げてゆくことを考えましょう。
そういう意味では、文章を書くというより、楽しく自分らしく「工作を作る」というニュアンスの方が近いかもしれません。

そんなあなたの「世界観」は本を読み進めているときに突如頭に浮かぶ「ひらめき」とも言えます。

そのひらめきは一瞬のものですから、読むときは紙と鉛筆を目の前に置き、ピンと来たらとりあえずその内容や自分の気持ちを書き記しましょう。
そして、そのページに付箋を貼るのも良いでしょう。

そして、出来れば気になるところは後から繰り返して2~3回くらい読み返してみるとより作者の意図がより深く読み取れることもあるのでおススメします。

そして、読み終わったら出来るだけ早く、そのホヤホヤの気持ちが冷めないうちに感想文に取り掛かりましょう!

いきなり原稿用紙に書くと途中で修正するのが大変ですから、ザックリとでも下書きをすることをおススメします。

高学年向けの書き出しや構成は?

感想文の文字数は、恐らく原稿用紙3枚、つまり1,200字で、これが思うよりも案外短いのでもったいつけないで、いきなり一番言いたいこと、訴えたいことを書くことをおススメします

それも分かりやすく、はっきり、手短に書きましょう。
その方が読み手の先生の心にストレートに響きます。

そして、その後に自分がそう思った理由を書いて行くと良いでしょう。
そこでは、当然ある程度本の内容には触れないといけません。

さらに、先ほど書きましたようにあなたの「世界観」を表すためにも自分の体験や実生活に密接に関わることに話のほこ先を向けてゆくことが必要です。

例えば、「実は私も・・・」とか「ここで初めて告白するのですが、僕も〇才の時に~なことがあって・・・」という書き出しで自分の話に持って行くのです。

また、実体験がない場合でも、自分がその主人公や登場人物の誰かであればどの様に行動したか、どんなことを言ったかなど疑似体験型でも自分の世界観を浮き彫りにすることは可能です。

そして、やはり最後の締めくくりが感想文の印象を大きく左右するので、2学期になったら「こんな事をしたい」とか「この様に行動してみよう」などある種の目標に結び付けて行くのはおススメです。

もちろん、「こんな事は絶対しない!!」という決意表明でもいいでしょう。

何も大きなことでなくても良いのです。小さな目標でもさ細な心掛けでも・・・それがあなたが本当に思ったことであることが大切です。

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高学年の読書感想文の例文をチェック!

それでは、実際の読書感想文を読みながら具体的に説明して行きましょう。

ちなみにこの感想文は、第63回小学校高学年の部 最優秀作品「ぼくのリアル」で、以下のリンクから全文を読むことが出来ます。
http://www.dokusyokansoubun.jp/text63rd/skou.html

やはり、先ほど書きましたように冒頭で、題名にはもう一つの意味があると思ったと深く作者の意図を読み取った部分、強く訴えたい部分をクローズアップして書いています。 

 『この本を読み始めた時、『ぼくたちのリアル』という題名は、・・・でも途中からリアルだけを特別な存在にするための話ではないということが分かってきて、読み終えた時には、この題名にはもう一つの大事な意味があるのだと確信した。』

最初にこのように書くと、読み手は「では、もう一つの大事な意味は?」とそれを知りたい!!と思って読み進めます。しかも『確信した』と最後に断言している所もなかなか頼もしく感じられます。

そこに揺るぎない自信を感じますよね。
ここが『思った』なら少し表現としては弱弱しく思えてしまいます。
一言でも文章のイメージは変えられるのです。

次にすかさず、とても分かりやすくしかも手短に物語の概要を説明しています。

 『この物語は、幼なじみの小学五年生秋山璃在と飛鳥井渡のもとへ・・・・三人は絆を深めていった。』

そしてこの後で、自分の意見や感想を交えながら物語への理解が深まるような文章を言葉巧みに書いています。

『三人は一見全く違うタイプに見えるが、実はたくさんの共通点があるということにぼくは気がついた。たとえば、・・・・行動力があるところだ。』

さらに、物語のクライマックスの部分、ここで人が誰しも生きていれば気になる「自分の弱みや欠点」という大事なテーマを提示します。
しかも、「弱いところやダメなところ」があることの良さにまで言及します。そして、これが友情の絆を深めるのだと。

『そして一番大事な共通点は、三人とも弱みや欠点があるということだ。ぼくは今まで弱みや欠点は・・・・・・・他人に優しくなれたりするのだということを学んだ。三人もきっとそういう部分を理解し合えたからこそ、本当の友達になれたのだと思う。』

そして、林間学校のバクロ大会の場面が一番心に残っているとはっきり書いています。

 『ぼくが一番心に残っている場面は、林間学校でのバクロ大会の場面だ。・・・・それを打ち明けることができた。』

ここに初めてしかもたった1行だけ登場人物のセリフを引用しています。

 

『おまえがそんなにすごいやつじゃなくたって、ぼくたちはリアルのことがちゃんと好きだよ』

この使い方はインパクトがあってとても読み手の心に訴えかけてくるものがあります。
効果的な書き方ですね。

また、さらにこの場面を掘り下げることで感想文の書き手の世界観が浮き彫りになります。

『アスカが言ったこの言葉がぼくの心に強く響いた。・・・安心感もあったのではないかと思う。・・・リアルは泣いた。この場面は、アスカとリアルの心が本当に通じ合えた瞬間であり、・・・』

悲しくて泣くのではなくて、「自分のことを分かってもらえた」という「安心感」で涙を流すという、小学生ではまだあまり経験することがない様な「涙の意味」を深く突き止ているところは、素晴らしいと思います。

ここに書き手の独自性(オリジナリティ)がありますね。

そして、最後は、悩みながらもがきながら前に進もうとしている自分のリアルをしっかりと告白しています。
この文章があることで読み手の心にジーンと響くものがより一層強く伝わってきます。

 

『題名のもう一つの大事な意味、それは三人がそれぞれ抱える現実、・・・陸上に一生懸命取り組んでいるけれど・・・・心の中では考えているのに言いたいことをはっきり言えない自分…。・・・・でも、そんな自分のリアルを受け止めて、それでも前へ進んでいくことが大事なのだと思う。』

高学年(5~6年生)の読書感想文におすすめの本は?

「小公子」(ポプラ社)著者:バーネット

小公子 (偕成社文庫) [ フランシス・エリザ・バ-ネット ]

私の大好きな名作中の名作です。

父を亡くして母親と二人でつつましく暮らす主人公セドリックに突然持ち込まれる「伯爵」引き継ぎの話。

莫大な富を得る代わりに愛する母親とは別々に暮らさなければいけません。
そこには、大変頑固で難しい人物、実の祖父であるドリンコート伯爵の強固な考えと勘違いが・・・

誰も手が付けられぬほど厳しい気難しい伯爵が、やがて孫の純粋で無垢な人柄に触れながら本来の優しさを取り戻して行きます。

皆さんは、「小公子」を読むときっとお祖父さんやお祖母さん、またはお母さんに対して大切にしよう、優しくしようという温かい気持ちが持てると思います。

いまどれだけ自分が守られて毎日生活できているのかを色々と考えてみて周りの人たちへの感謝の気持ちを感想文にしてはいかがでしょうか。
素晴らしい夏休みになると思いますよ。

「願いがかなうふしぎな日記」(PHP研究所)著者:本田有明

願いがかなうふしぎな日記 [ 本田有明 ]

亡くなったおばあちゃんからもらったという「願いがなかうふしぎな日記」に主人公光平は、いろんな願い事を書き始めます。
そして、本当に願いが次々とかなって行くのです。

まるでドラえもんの「もしもボックス」のような誰もが一度はあこがれるツールですよね。でもそれに頼るだけではのび太君になってしまいます(笑)

この本はそうではなく、願いをかなえるためには何が必要なのかというメッセージがあります

皆さんは、自分の願いはありますか?その願いがかなう努力はしていますか?周りの大切な人の「願い」を知っていますか?その願いをかなえるためにしていることはありますか?

願いはかなうと嬉しいものですが、かなうまでの努力やかなうためにはどうしたらいいのかを考えることがとても大切です。胸に手を当ててそんなことを考える機会にしてみて下さい。

「イワンのばか」(岩波少年文庫)著者:トルストイ

イワンのばか新版 (岩波少年文庫) [ レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ ]

衝撃的な題名ですよね。
そして、これだけでは何を言っているのか分かりません。

イワンという人がバカなのか??

有名なロシアの文豪トルストイの名作です。
トルストイと言うと長編小説というイメージがありますが「イワンのばか」は違います。
短くて子供向けに書かれてもいるので大丈夫です。

そして、イワンはバカではありません。
イワンの周りにはバカ(?)と思われる人物も・・・・

でも究極のバカは利口であるということを教えてくれる素晴らしい作品です。

この作品が書かれた背景には中国の「老子」という人の思想があります
老子の思想にほれ込んだトルストイ渾身の一作なのです。

その辺りも興味のある人は勉強してみて下さい。感想文の参考にもなりますよ。

まとめ


人は生まれてまず「聞く」ことから始まります。
つぎに「話す」そして「読んで」「書いて」行きます。

皆さんは書くことの楽しみを味わっていますか?もしかしたらまだ読むことで精いっぱいかもしれません。

でも、書くことの楽しさが分かったらクセになりますよ

過去の歴史には言論統制といって思ったことを書けない時代が沢山ありました。
今の日本は言論の自由が憲法で保障されていますから自由に色んなことを表現できます。

是非、書く楽しみを味わえる人になってください。

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