iPhoneやiPadなどのiOSデバイスをパソコンに繋いだときに表示されるAAE拡張子のファイル。
これは画像の編集履歴ファイルです。
この記事ではAAEについて、もう少し詳しく解説していきます。
- AAEファイルとは編集履歴ファイルのこと
- サイドカーファイルとは?
- 編集すると本当にAAEファイルができる?
- IMG_E○○○○.jpgとは?
- AAEファイルは削除するとどうなる?復元はできる?
- PCに移動してしまったAAEファイルはiPhoneに戻せる?
- AAEファイルを消せないときの対処法は?
- AAEとは何の略?
- 動画ファイルもAAEが作られる?
- パソコン(Windowsなど)で編集後のファイルを見る5つの方法
- なぜメール送信で加工後のファイルがAAEなしで見れるようになるの?
- AAEファイルを開く方法はある?拡張子AAEをJPGに変えると?
などを解説していきます。
目次
AAEファイルとは編集履歴ファイルのこと
AAEファイルとは、iPhoneの写真を編集したときにできるファイルです。
写真の編集履歴が記録されています。
アップルのエンジニアが回答していた文章も以下に紹介します。
「aaeの拡張子がついたファイルは、写真アプリで編集した情報を持つサイドカーファイルです。いままでは写真アプリのサイドカーファイルは.xmpというファイルで保存されていましたが、現行のiOSの写真アプリでは.aaeの拡張子がついたファイルに変更されています。」
引用:アップルディスカッション アップルエンジニア
以下はアップルサポートの回答です。
iOS デバイスからコンピュータに直接読み込んだ画像は、iPhoto、Aperture、および Finder では、未編集の状態で表示されます。デバイス上のコンテンツの中から読み込む対象をお探しの際に、.AAE ファイルに目が留まるかもしれませんが、これらのファイルは、デバイスで加えられた編集についての情報を記録したもので、画像に問題があることを示唆するものではありません。
引用:iPhone、iPad、または iPod から編集済みの写真を Mac や Windows パソコンに読み込んだ場合の結果 アップルサポート
サイドカーファイルとは?名前の由来はバイクのサイドカー?
サイドカーファイルは画像ファイルに関連した情報を持つファイルのことです。
画像ファイルにくっついて生成されるファイルなので、バイクにくっついているサイドカーから名前を取ったようです。
サイドカーファイルは、画像ファイルに関連付けられているファイルです。画像ファイルと同じフォルダーにあります。これらには通常以下が含まれます。
• XMP ファイル — 画像のファイル情報とメタデータを保存します
• WAV ファイル — 画像に関連付けられた音声メモやその他オーディオ録音
編集すると本当にAAEファイルができるのか試してみた
↓PC上で見えているiPhoneの写真ドキュメント。右下の画像を加工します。
↓この五円玉の写真を加工します。
↓iPhone写真編集画面でテキストを追加しました。
↓PC画面に戻ると、確かにAAEファイルが生成されています。しかし「IMG_E○○○○.jpg」という見慣れないファイルも同時に出てきました。
IMG_E○○○○.jpgとは何?
IMG_E○○○○.jpgとは編集後の写真ファイルです。
最近のiOSバージョンはこのIMG_Eのファイルが作られるようです。
なので、編集後の写真をPCに取り込みたいときはこれをコピペすればOKです。
編集後はこれを含めてファイルが3つあることになります。
- オリジナルファイル(IMG)
- 編集後ファイル(IMG_E)
- 編集履歴ファイル(AAE)
過去のバージョンだとIMG_Eが作られないこともあるようです。
その場合の編集後ファイルをPCに取り込む方法は後述します。
AAEファイルは削除しても問題なし!削除するとどうなる?復元はできる?
PC上でAAEファイルを削除したあと、iPhone上で写真を見ると編集後のままです。
IMG_Eファイルが残っているのが原因かな?と思い、IMG_Eファイルも削除しました。
が、iPhoneを見ると、編集後の画像がまだ表示されています。
おかしいと思って写真アプリを再起動しましたが、やはり編集後の画像のまま。
さらにiPhoneを再起動しましたが、同様です。
AAEもIMG_Eも消したのになぜ???
そう思いつつ、iPhoneをPCにつなぎ、iPhoneフォルダを開くと、、
AAEとIMG_Eが復活してる!!
これはいったい…??
おそらく、iPhone内のキャッシュかなにかが残っていて、AAEファイルとIMG_Eファイルを復元したのだと思われます。
ちなみにここまでの一連の流れの中で、iPhoneはオフラインのままでした。
iCloudにも繋がっていないので、そこからバックアップを自動的に取得したわけではないはず。
そういえば、過去にアップルにこのように相談した人がいました。
「消してしまったAAEを復元できないか?」
その当時は2015年だったので、今とはiPhoneの内部事情も違うのでしょう。
そのときのアップルストアスペシャリストの回答は「一度削除したAAEファイルは復元できません。」とのことでした。
なので、編集後のデータが消えると困る場合は、iCloudにバックアップするしかなかったのです。
アップルはこの声をiOSに反映させたのかもしれません。
※この事例は私のiPhone端末の例なので、人によっては復元しないこともあるかと思います。
上記のように、削除しても復元されてしまうので、AAEとIMG_Eを削除した後も、iPhone画像の「元に戻す」のボタン表示はそのままあり、元に戻すことができました。
ちなみに、iPhoneで「元に戻す」を選択してもAAEファイルとIMG_Eファイルは残ります。
にもかかわらず、編集後の画像に戻すことはできません。
元に戻すを選択すると下の画像のように不可逆である旨の通知が出てきます。
オリジナルに戻すと、IMG_Eファイルも編集前の画像に戻ります。
PCに移動してしまったAAEファイルはiPhoneに戻せる?
「切り取り」などしてPCに移動してしまったAAEファイルはiPhoneに戻すことはできません。
これはiOSデバイスの仕様のようで、画像ファイルも同様に戻せません。
メモリーカードのように双方向にデータを移動できない仕組みのようです。
AAEファイルを消せないときの対処法は?
AAEファイルをPC上で消そうとすると、「権限がない」というエラーが出てくることがあります。
これは、「iCloudフォトライブラリ」が原因です。
これがONになっていると、「削除権限がない」となります。
※PCにはフォトライブラリにアクセスする権限がないことが原因のようです。
以下の手順を試してみてください。
iPhoneホーム>設定>写真とカメラ>iCloudフォトライブラリ>OFF
これでPC上でAAEファイルを削除できるようになります。
※iPhoneが古いバージョンだと別の方法が必要かもしれません。
PC上にオリジナルの写真だけ残してAAEを削除したい場合
PC上にオリジナル写真だけ残して、AAEファイルを削除したい場合は、
PC上でオリジナルファイルのみをコピーして別フォルダにペースト。
後はiPhone上で該当の写真を削除すると、AAEと一緒に削除できるようです。
AAEとは何の略?
AAEの略称を調べてみましたが、情報が出てきませんでした。
もしご存じの方がいましたらぜひ教えていただければと思います。
ちなみに有名な画像拡張子の正式名称はこういった感じです。
JPEG…Joint Photographic Experts Group
PNG…Portable Network Graphics
動画ファイルもAAEが作られる?
動画ファイルを編集してiPhoneをPCにつないでみましたが、AAEファイルは作成されませんでした。
ちなみに、動画の編集機能は主にトリミングですが、トリミング後に2つの選択肢が出てきます。
- オリジナルをトリミング
- 新規クリップとして保存
「オリジナルをトリミング」を選択してもAAEは作成されず、編集後の内容が上書きされるようです。
ファイル名も変わっていません。
「新規クリップとして保存」をすると元の動画ファイルとは別に、「SYSM○○○○.MOV」というファイルができます。
パソコン(Windowsなど)で編集後のファイルを見る5つの方法
編集後にIMG_Eファイルが作成されていないときは、iPhone側で以下の操作をすることでPC表示することもできます。
編集後の画像を
- メールに添付して送信
- ドロップボックスで共有
- airdropで共有(アップルサポートの情報)
- iCloudに保存してダウンロードする(アップルサポートの情報)
- iPhoneの写真画面をスクリーンショットしてUSB転送
どの方法でも編集後のファイルをPC上で見れるようになります。
AAEファイルなしで見れます。
ただ、AAEファイルがないので、画像を編集前のオリジナルに戻すことはできません。
なぜメール送信で加工後のファイルがAAEなしで見れるようになるの?
なぜメール送信などで編集後の写真が見れるようになるのか?
これはおそらく、iOSが添付用の写真ファイルを自動生成しているからだと思われます。
通常はオリジナル画像に上書きせず、AAEファイルで変更を表示していますが、メール添付する際は合体させた画像を別に作成しているのでしょう。
AAEファイルを開く方法はある?拡張子AAEをJPGに変えると?
AAEファイルを開く方法はありません。
開こうとすると、下のように開くソフトを探させる画面になります。
拡張子をJPGなどに変えても開くことはできません。
JPGに変えて開こうとすると、下の画像のようにエラー表示されました。
画像ファイルや動画ファイルがAAEに変換されてしまったと誤解してしまう人もいるようですが、AAEは編集履歴のみ記録されています。
画像や動画データは入っていないので、仮に開けたとしてもそれらは見れません。
サイドカーという名前の通り、本体があって機能するファイルです。
(サイドカー単体では走れないのと同じですね。)
まとめ
AAEファイルの正体は画像の編集履歴が記録されたサイドカーファイルでした。
得体の知れないファイルが勝手にできているとなんだろうと思いますが、分かってしまえば大したことはありません。
元の画像に上書きするのではなく、AAEファイルに加工情報をよけておく。
これはアップルなりに便利さを追求した結果かもしれません。
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