最近、神奈川県相模原市で有機フッ素化合物(PFAS)による水質汚染の報道が相次いでいます。
特に2025年2月には、「3Mジャパン」グループが相模原市中央区の工場敷地内でPFASを含む泡消火剤を試験散布していたことが明らかになり、水道水の安全性が心配ですよね。
この記事では、相模原市と大和市の水道水は本当に安全なのか、実際に両市の水道局に問い合わせた結果をお伝えします。
目次
PFASとは?なぜ心配されているのか
PFASとは「有機フッ素化合物」の総称で、撥水性や耐熱性に優れた特性から、消火剤や調理器具のコーティングなど様々な製品に使用されてきました。しかし、環境中では分解されにくく、発がん性の疑いがあるとして近年問題視されています。
特に相模原市では東部を流れる道保川から高濃度のPFASが検出され、一部の集合住宅の井戸水からも検出されたことが判明。さらに、道保川の魚類からは全国平均の最大340倍ものPFASが検出されたという調査結果も出ており、市民の不安は高まっています。
相模原市と大和市の水道水は安全なのか?問い合わせ結果
不安を解消するため、相模原市と大和市の水道局に直接問い合わせてみました。結果は以下の通りです:
相模原市の水道水について
– 上水道からのPFAS検出:検出されていない(基準値以下)
– 取水源:相模川や酒匂川(問題となっている道保川とは別の水源)
– 定期的な水質検査:実施中
大和市の水道水について
– 上水道からのPFAS検出:検出されていない(基準値以下)
– 取水源:酒匂川(問題となっている地域とは別の水源)
– 定期的な水質検査:実施中
なぜ水道水は安全なのか?取水地が重要なポイント
相模原市と大和市の水道水が安全である最大の理由は、取水地が汚染されている地域と別の場所だからです。
3Mジャパンの工場から流出したとされるPFASは主に道保川とその周辺地域に影響を与えています。一方、両市の水道水は相模川や酒匂川から取水しており、現時点では汚染の影響を受けていません。
注意すべきは井戸水
一方で、問い合わせの結果、井戸水については注意が必要であることも分かりました。特に相模原市東部地域の一部では、井戸水からPFASが検出されているケースがあります。
井戸水を生活用水として使用している家庭では:
– 水質検査を受けることをおすすめします
– 可能であれば水道水への切り替えを検討してください
– 浄水器の使用も選択肢の一つです(ただし、全てのPFASを除去できるわけではありません)
最新の検査結果を確認する方法
神奈川県では、各地点での水質調査結果を公開しています。最新の令和7年度の検査結果は以下のリンクから確認できます:
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/w6a/wqa/res2.html
定期的に最新情報をチェックすることで、水質の変化に注意することができます。
まとめ:相模原市・大和市の水道水は現時点では安全
今回の調査で分かったことをまとめると:
1. 相模原市と大和市の水道水は、現時点では安全(PFASは基準値以下)
2. 両市の取水地は汚染地域と異なるため、安全性が保たれている
3. 井戸水を使用している場合は注意が必要
4. 定期的に公式の検査結果を確認することが重要
水の安全性は私たちの健康に直結する重要な問題です。正確な情報を得て、必要に応じた対策を取ることが大切です。今後も状況が変わる可能性がありますので、市や県からの公式発表に注目していきましょう。
よくある質問
Q: PFASはどのような健康影響があるのですか?
A: PFASの長期摂取は、肝機能への影響や一部のがんリスク上昇、免疫系への影響などの可能性が指摘されています。
Q: 水道水を安全に使うために何かできることはありますか?
A: 一般的な浄水器で完全にPFASを除去することは難しいですが、活性炭フィルターや逆浸透膜(RO)タイプの浄水器はある程度の除去効果が期待できます。
Q: 子どもや妊婦は特に注意が必要ですか?
A: はい、一般的に子どもや妊婦は化学物質の影響を受けやすいとされています。水道水が安全であることを確認し、心配な場合は医師に相談することをおすすめします。
Q: 今後、状況が変わる可能性はありますか?
A: 環境中のPFASは長期間残存するため、今後の調査や対策の進展によって状況が変わる可能性があります。定期的に公式情報を確認することが大切です。
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