小学6年生の皆さん、最後の夏休み、もう自由研究のテーマは決まりましたか?
もし、まだという人がいれば、「表面張力」の実験をおススメします。
「表面張力って?」という人は、いますぐコップを一つ用意して下さい。
そこにいっぱいの水をこぼれるかこぼれないかのギリギリのところまで注いでみて下さい。
すると、水面が横から見るとこんもりと盛り上がっていませんか。
コップから水がはみ出ているのになぜかこぼれないという不思議な現象。
これが、「表面張力」の力なのです。
雨が降った後に大きな葉っぱに雨の露がビー玉の様に丸くなって乗っかっているのを見たことありませんか?あれも表面張力の力が働いているからなのです。
そもそも表面張力の原理はどうなっているのか?
ということも併せて、表面張力の実験を7つ紹介していきます!
自由研究&工作まとめ記事はこちら↓
「そもそも表面張力とは何?原理や仕組みを解説!」
この世のすべてのものは、何らかの原子で構成されています。この原子がさらに合わさって分子になってあらゆるものを形作っています。
水も例外ではありません。水には水分子というものがあり(具体的には酸素と水素の結合体です)、その水分子は互いにとても強い力で引き合っていて出来るだけ小さくまとまろうという性質があるのです。
まとまって細かく連なっているので液体になっているのです。
このため、ある程度の量ならコップから盛り上がってもそこでできるだけ表面積を小さくしようという力が働いてこぼれないのです。この力が「表面張力」です。
【小学6年生向け】夏休み自由研究2024!表面張力を使った理科の実験テーマ7選!
「水面に1円玉を沢山浮かべよう」
まず手始めに表面張力とはどんなものかを目の前で確かめてみましょう。
出来るだけ大きな容器の方が迫力もあって分かりやすいと思いますよ。
さすがに、お風呂の浴槽というわけにもいきませんが、バケツとかタライがあるといいですね。
容器にある程度の水をためて(ギリギリまで入れなくてOKです)、そこに、1円玉を何十枚か用意して一枚一枚ゆっくりと浮かべて行きます。
コツは、一円玉と水面が平行になるようにしてそっと乗せる感じで・・・
本来なら1円玉(アルミ)は水に沈むはずが、表面張力で浮きます。
「浮いた1円玉の群れの中に洗剤をたらそう!」
さて、続いてこのままたくさん浮いた1円玉を使って実験を続けます。
1円玉の群れが浮いている真ん中あたりに1滴ずつ皿洗い洗剤を垂らしてみましょう。
すると1円玉の動きに変化が現れます。やがて、1円玉はドンドンと沈んで行ってしまうはずです。
これは、どうしてなのか調べてみましょう。
「表面張力で発泡スチロールを動かそう!」
動画で使われているような容器は、あまりなさそうですが、わざわざ買ってくる必要もないので、できれば、細長くて水をある程度入れられるようなものを用意して、そこに小さな発泡スチロールを浮かばせて下さい。
そして、ここでも台所用洗剤が登場。1滴、2滴たらしただけで、発泡スチロールが、動きます。
「表面張力のおもちゃを作ろう!」
おもちゃというと少し大げさかもしれません。薄い発泡スチロールの板をいろんな形に切り取ってそこに洗剤を付けると、水の上で色んな動きを見せてくれますよ。
これは、形と洗剤の塗り方によっても変わってくるので色んなパターンを試してみましょう。
動画の様にクルクル回るのはかなり楽しそうですね。
「ビー玉が何個はいるかな?」
コップに水をぎりぎりまで注いでください。横から見ると水面が盛り上がっていることを確認したら・・・・
ここに、できるだけ小さなビー玉を1個ずつ静かに入れて行きましょう。不思議と水はこぼれません。
何個くらい入れたらこぼれるのか。
水だけでなく、これを熱湯でやってみるとどうなるでしょう。同じコップと水(お湯)の量で比べてみて下さい。入れられるビー玉の数は違うはずです。
つまり、温度によっても表面張力には差があるということが分かります。
油など他の液体でも試してみましょう。
ちなみに、水はかなり表面張力が強い部類に入ります。
「コップを逆さにしても水がこぼれない?!」
次はちょっとドキドキする実験を行ってゆきましょう。
これは、見せ方によってはマジックにもなります。
コップにいっぱいの水を入れます。
あふれる寸前まで入れると表面張力が働いて水面がこんもりと盛り上がります。
そこに紙でフタをするように押さえつけるだけで・・・逆さにすると、何と水はこぼれません。
ポイントは、水面と紙の間に空気を入れないことです。
空気が入ってしまうとたちまち水はこぼれてしまいます。
そこにさらにザルを使って乗せていた紙を上手に抜き取るとこれも水がこぼれません。
ザルの目の中に入ってみずの表面張力で水がこぼれない仕組みなので、ザルの目は出来るだけ細かいものの方が成功しやすいです。目が大きいとそこから水がこぼれる可能性が高くなりますので・・・
何度か練習して上手くできるようになったら、家族の方にショータイムで見てもらいましょう。
結構、盛り上がると思い合ますよ。
「表面張力と大気圧の強さを知ろう!!」
上の実験にひと工夫を加えて、表面張力と大気圧の力の強さを実感しましょう。
この動画の後半部分をよく見て下さいね。
紙の代わりにゴムの板を用いてドンドン中身のはいったペットボトルをつるしていますね!!
重そうですが、コップの方はびくともせず、当然水もこぼれません。
それでも、ついには・・・・「ビッシャー~」と残念な結末に!!
でも、よ~く動画を見て下さいね!
これは、重みで表面張力が負けたのではありません、ここで使われていたヒモが、ただ重みにたえられずに切れただけです。
つまり、これがワイヤーなどもっと丈夫なものでつるされていたら、ここでは「9キロでした」と言っていますが、まだまだつれたはずなのです。
それくらい、表面張力と大気圧によって作られたバランスの力は強いということです!
ただ、少し危険も伴いますので、どの様にしてつるのか、家族の人ともよく話し合って慎重に進めて下さいね。
いきなり重く硬いものは使わず、動画の様にペットボトルなど少し柔らかいものからが良いと思います。
「まとめ」
将来、大人になってお酒を飲むようになるとお店では日本酒をグラスいっぱいに並々とついでで持ってきてくれます。それをくちびるをとがらせてズズズーっと吸い込むようにして飲みます(笑)
今後の人生で、表面張力が話題になることはほとんど無いと思います。恐らくこのように日本酒を飲む瞬間くらいかもしれません(大笑)
でも、今回の実験の数々を覚えておくと、少し自慢できるかもしれませんよ。まだうんと先ですけどね・・・
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