江戸時代から300年以上もの歴史があるとも言われる「亀崎潮干祭」。
2階建ての家ほどにも見える、名工による見事な彫刻が目を惹く、絢爛豪華な5輌の山車が、文字通り、
潮の干いた浜まで曳き下される様子は、勇ましくもあり、美しくもあります。
実は、昭和34年の伊勢湾台風で甚大な被害を受けてから護岸整備工事が始まって以来、長らく
この潮干祭は、中断されていました。
ところが、地元『組』組織の結束は固く、決して潮干祭を絶やしたくないという思いを繋ぎ、
平成5年に人工海浜が完成したことを受けて、見事に完全復活をなし遂げたのです。
これが、ユネスコからも認められて「無形文化遺産」となりました。
祭りへの参加が許されているのは、確固たる組を中心とした地元の限られた人達。
しかも、女人禁制という伝統がある「男祭り」です。
そんな「亀崎潮干祭2019」の開催日程や山車行事の内容、
また、新居地区での花火の日時や画像、そして駐車場や交通規制、
混雑回避情報なども詳しくお伝えして行きたいと思います。
目次
「亀崎潮干祭2019の開催スケジュールは?」
亀崎潮干祭は、毎年必ず、5月3日と4日の2日間に渡ってとり行われます。
よって、2019年は
5月3日 | 金曜日 |
5月4日 | 土曜日 |
ということになりますね。
時間帯は、場所の移動がありますが、朝は6時台から夜8時位まで行われます。(詳細は下記にあります)
季節としては、ゴールデンウィークもたけなわ、ちょうど春から初夏に移る頃で、
潮干狩りのシーズン真っ只中といったときですから、海辺で見学するにはちょうど良い時と言えます。
「亀崎潮干祭の山車行事の内容は?」
それでは、亀﨑潮干祭の2日間の山車行事の具体的な内容について見て行きましょう。
(以下は、平成29年の進行表ですが、毎年ほぼ同じ流れです)
5月3日 (「初の日」といいます)
6時30分 「山車祈祷」 亀崎潮干祭は「神前(かみさき)神社」の大切な祭礼ですので、まずこの神前神社の境内で「山車(一般的には、ダシと読みますが、 亀崎では「やまぐるま」と 呼びます)」の安全祈願を含めてご祈祷をするのです。
8時50分 「山車曳き出し」
9時30分 「旧大店坂手前で棒締め終了後 山車の曳き出し開始」 棒締めとは、山車を曳き回す前に、楫棒と台車をしっかりと締め直すことです。「棒締め音頭」を歌いながらみんなで締めるのですが、いよいよここから祭本番へのテンションが上がって行きます!
9時35分 「国道の横断開始」
10時05分 「曳き下ろし坂に縦列整列完了」
10時10分 「曳き下ろしの開始」
10時50分 「海浜山車 縦列整列の完了 曳き上げの開始」 曳き下した山車は、海の中に突入するものあり、その手前ぎりぎりで曲がるものあり、その都度、見物者からは大きな歓声が上がります。その後、すべての山車が、ズラーっと海浜に並ぶ雄姿は、勇ましく品格に溢れ、また歴史の重みも感じられて見応え十分です。
11時40分 「祭り広場整列完了」
11時45分 「人形技芸奉納開始」 愛知県の有形民俗文化財になっているだけあって、からくり人形の姿も動きも見事なものです。両日に渡り、人形技芸の奉納は何度も行われます。
「昼休み」
13時40分 「山車曳き出し開始」
13時45分 「国道横断の開始」
14時05分 「秋葉社にて前人形奉納開始」 15時30分終了。 秋葉社は、神前神社と尾張三社との間に位置して、ここでも必ず人形奉納が行われるのです。地元民の信仰が熱い火除けの神様でもあります。
16時10分 「伊東合資前集合・尾張三社曳き込みの開始」 津島、熱田、真清田の三神が祀られている霊験あらたかな「尾張三社」は、「お旅所(たびじょ)」と呼ばれ、神輿が仮にとどまる大事な場所です。山車は、ここで一泊するのです。
16時40分 「尾張三社にて整列後、人形技芸奉納の開始」
18時30分 「山車曳き出し」
20時00分 「サヤ納め」
「初の日」はこれで終了となります。
5月4日 (「後の日」といいます)
6時10分 「尾張三社で飾りつけの完了」
9時45分 「神楽奉納の終了後に棒締めの開始」 各組ごとに数分間、境内にて笛と太鼓を鳴らしての神楽奉納を行います。小学生くらいの男の子の笛の技術も中々堂に行っていて見事です。
10時35分 「棒締めの終了後山車の整列完了」 そして、キレイに5台の山車が整列して拍手喝采!!
10時40分 「人形技芸奉納の開始」
11時30分 「山車曳き出し」
12時00分 「秋葉社以西集合」
「昼休み」
12時55分 「山車曳き出し開始」
13時20分 「国道横断の開始」
13時45分 「曳き下ろし坂に縦列整列完了」
13時50分 「海浜曳き下ろしの開始」
14時15分 「海浜山車 縦列整列の完了 曳き上げの開始」
14時40分 「曳き上げ坂上で縦列整列完了」
14時45分 「国道横断の後 神前神社前曳き回し開始」 ねじり鉢巻きにハッピ姿の男衆が数百人で山車を引き回します。威勢のいい掛け声とともにド迫力満点の様子が、目の前で見られるのです!
16時10分 「神前神社前整列完了」
16時20分 「人形技芸奉納開始」
18時05分 「山車曳き出しの後 町内巡行」
19時30分 「サヤ納め 千秋楽」
これで、すべての行事の終了です。
「花火の日時や画像は?」
新居地区の愛宕神社では、5月3日、夜の7時から9時頃まで、手筒花火や仕掛け花火などが奉納されます。
池の真ん中に桟橋が作られてその上で繰り広げられる迫力ある華やかなショーには、感動とともに、
大きな歓声が上がります。
とくに、滝のように流れる火の川は、見応え十分です。
ちなみに、この愛宕神社では、「火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)」という火の神様を祀っているので、花火をすることで奉納を行っているのです。
「駐車場は?交通規制や渋滞はある?」
交通規制について
祭り会場周辺道路は、5月3日は「8時~20時」
5月4日は「8時~19時30分」まで
交通規制が行われますので気を付けて下さい。
※赤線は、通行止め、車両進入禁止で緑線は、山車の通行時間帯のみ通行止め、となります。
駐車場について
亀崎潮干祭の時には、周辺に3か所の臨時駐車場(全て、無料)が設けられます。
まず、「州の﨑臨時駐車場」は、祭り会場の北東方面にあって、衣浦大橋を渡って見川方面から行く方にはとても便利です。
続いて、会場の南西部にある「潮風の丘臨時駐車場」と「亀崎港臨時駐車場」は、知多半島道路「半田中央Ⅰ?」から、海底トンネルをくぐって三河方面から行く方に便利です。
「亀崎町6丁目交差点」から橋を渡った後、すぐの交差点を左折すると亀崎港臨時駐車場、右折すると潮風の丘臨時駐車場になります。
参照URL:州の崎臨時駐車場 (無料 無責管理)
参照URL:潮風の丘・亀崎港臨時駐車場 (無料 無責管理)
渋滞について
2016年に『ユネスコ無形文化遺産』に登録されてからは、いっそう来場者が増えていますので、決まった時間に、決まった行事をしっかり見たいという方は、公共交通機関でのお出かけが時間にも余裕が持てて、安心だと思います。
とくに、先ほどご覧いただいた交通規制を示した地図の赤線(の右側)に並行して走っている国道247号線と衣裏大橋周辺は、大渋滞で全く使えないと思ってください。
この狭く限られたエリアです。考えることはみんな一緒。使える道はごくごく限られていますから・・・
ウルトラC的抜け道なんてありません。
参考程度にですが、5年に1度の山車祭り(10月開催)だと、有料道路も一般道も大渋滞するとのこと。
山車祭り目的の方々の移動する方面とは反対方面の道路なら比較的安全なようですが・・・
お祭りの渋滞を回避してきた車が流れてくるために、半田市周辺以外でも混雑が見られるようです。
知多半島に観光に行く人も増えていて、山車祭り以外の観光客も増えているそうなので、渋滞にはまる覚悟が必要になってくるかと思われます。
ちなみに・・・ユネスコ無形文化遺産には、2016年に全国18府県(計33)の「山・鉾・屋台行事」が同時に認められる形になりました。その一つに亀崎潮干祭も含まれています。
京都の祇園祭でも、よく「山鉾(やまぼこ)」という言葉が使われますが、この山鉾というのは、山車の頂きの部分に、飾りがなされていることを伝統的に表現する呼び名です。
電車の場合、JR武豊線「亀崎駅」で下車、東方面、海側に向かって歩いて15分です。
名古屋駅からJR東海道本線で「大府駅」を経由、武豊線に乗り換えて亀崎までは、30分強で到着します。
「混雑状況は?混雑を避ける方法はある?」
混雑するのは、何といっても「海浜曳き下ろし」の時です。
しかし、ここは、海辺ですから、とっても広く、また少し離れて見る方が、
全体の様子も見渡せてかえって良いかもしれません。
先頭の男衆たちの、腰から胸の辺りまで海につかって行く様子も是非見て下さい。
そして、一番混雑して熱気も感じられるのは、「神前神社」まえの「曳き回し」です。
4日の「後の日」の午後からありますから、2日間行ける人は、出来れば「海浜曳き下ろし」
は、3日に見て、4日はこの「曳き回し」狙いで早めに神前神社前に駆けつけて場所取りをするのもいいかもしれません。
「まとめ」
言い伝えでは、この亀崎の海に初代天皇の神武天皇が降りたち、そこをうやうやしくお迎えしたのが、
5台の山車だったと言われています。
とても、にぎやかで迫力もあるお祭りですが、事あるごとに、5輌の山車がピタッと
「お行儀よく」(笑)キレイに整列する姿に、「亀崎潮干祭」の威厳とこのお祭りの大切な意味を
未来永劫、後世に伝えてゆきたいという心意気の様なものを感じます。
是非近くで、この繊細な中にも風格のあるユネスコが認めた「山車」をじっくり見てきて下さい。
宿泊施設も予約しておくと便利ですよ!
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