世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし
この歌は、平安貴族の英雄、在原業平が
1,100年以上も前に歌った有名な短歌です。
意味は「この世の中に、もし桜が存在しなかったら、もっと春という時期を
心のどかに、平和に過ごせたでしょうに。どうして、桜が咲くと思っただけで、
こんなにドキドキするのでしょう」
というものです。
ここに、多くの日本人の桜への想いが歌われているように思えます。
そこからさらにさかのぼること、400年超も前から命をつないでいる、
樹齢1,500年以上のエドヒガンザクラが岐阜県根尾谷の「薄墨桜」です。
いくたびか命の危機もありましたが、その都度、
心ある人達の懸命な救済活動の甲斐もあって、
見事に息を吹き返し、
今でもその美しい咲きっぷりを披露してくれています。
そんな、国指定天然記念物で日本三大桜の一つとして大人気の
根尾谷の「薄墨桜」の
2018年の開花予想や見頃、
またライトアップの時期や時間、
そして、アクセスや駐車場情報と
温泉やおすすめの宿泊先についても
詳しくまとめてみました。
「淡墨桜(岐阜)2018年の開花予想や見頃はいつ?」
平成元年から昨年の29年までの過去の統計を見てみると、
開花するのが、最も早い年で3月22日、
一番遅い年で4月13日という年がありました。
しかし、多くの年は、4月1日からの1週間に集中しています。
つぎに、満開の時期は、早い年で「3月31日~4月8日」
遅い年で「4月18日~4月24日」でした。
そして、ほとんどの年で、4月第1週から第2週に満開時期は集中しています。
よって、今年の見頃も、あくまで予想ですが、余程の天候不順が無い限りは、
4月7(土)、8(日)の週末辺りが狙い目ではないかと思います。
エドヒガンという品種は、江戸で彼岸ころに咲く桜という意味でその名が付けられました。
ちなみに、あのソメイヨシノは、このエドヒガンと大島桜をかけ合わせて作られました。
そして、ソメイヨシノよりは、早く咲きだすのです。
昔、江戸城があった(今の皇居ですが)東京都千代田区とこの薄墨桜のある岐阜県本巣市の
3月の平均気温を比べると、本巣市の方が一度くらい低くなっています。
その東京で彼岸(3月22日前後)の頃に咲くということですから、やはり根尾谷では、
その少しあとから咲き始めるという見方は正しいのではないかと考えられますよね。
※自動応答による薄墨桜開花情報が得られるお問い合わせ番号を乗せておきますので、
時期が近づいたら、早めにチェックしてみて下さい。
「058-323-0880」
ちなみに、薄墨桜の由来は、咲く前の蕾がピンク、花開くと白色、
そして散る前に、薄墨のように黒くなることからその名が付きました。
満開の姿が見られるに越したことはないかもしれませんが、
その前や盛りの時期を過ぎた姿もまた、違った魅力が期待できると思います。
「ライトアップの期間や時間は?」
毎年、薄墨公園では、約1か月に渡ってLED照明によるライトアップが行われます。
今年のライトアップ期間はまだ発表されていませんので、
参考までに昨年の期間と時間をお知らせしておきます。
ライトアップ期間(2017年)と時間
3月24日~4月30日 18時40分~21時まで。
夜は気温も下がりますから、上着を一枚多く持って行くなど寒さ対策も忘れないでくださいね。
何とも幻想的、一見の価値アリです!
「ツイッターの写真は?」
ツイッターで薄墨桜を見事に映し出した1枚を見つけました!
これが見られたら、もう他は要らない、と言っても良いくらいの画像です。
薄墨桜【岐阜県】
樹齢1500年を超える霊木。
「薄墨桜(うすずみざくら)」と呼ばれるこの桜は通常の桜より淡い色合いで、
散りぎわに薄く墨色に染まることから薄墨桜と呼ばれています。pic.twitter.com/rvcDTnIcYC
— 土日に行きたい日本の絶景 (@111kjdkr) December 6, 2017
「アクセスや駐車場は?」
電車で行く場合は、
「JR大垣駅」を目指します。
「JR大垣駅」は、「名古屋駅」から東海道線の快速を使えば、約30分で到着します。
「JR大垣駅」からは、樽見鉄道で終点「樽見駅」まで行きます。
18駅、1時間10分と少し時間がかかりますのでそのおつもりで。
「樽見駅」からは、徒歩で約15分の道のりです。
車で行く場合は、(遠方の場合)
「名神高速道路」か「東海北陸自動車道」、「東海環状自動車道」を使います。
1、「名神高速道路」の「岐阜羽島IC」を降りると、
県道46号を北へ進み、
県道18号に入って西へ、
県道219号に入ると北へ向かって、
県道23号を北へ、
国道157号を北へ向かえば、
薄墨公園に着きます。約80分です。
2、「名神高速道路」の「大垣IC」からは、国道258号を北へ、
その後国道21号を東へ向かい、
県道23号に入れば、
あとは1と同じく、
国道157号から北へ向かって到着します。約80分です。
また「東海北陸自動車道」なら、「岐阜各務原IC」を降りて、
国道21号線を西へ向かい、
県道23号に入れば、
あとは1,2と同じく、
国道157号から北へ向かって到着。約80分です。
「東海環状自動車道」からは、「関広見IC」から
国道418号を北西に向かいます。
国道157号に出ると、
そこから薄墨公園へ。約70分です。
ただし、大人気の花見名所ですから、
車も相当渋滞しますし、
ガソリンスタンドは皆無に等しいので、
時間と燃料に余裕を持つ、
少々混んでもイライラしない(笑)、
樹齢1500年という国のお宝を拝見するのですから、
2時間や3時間遅れてもどうということはない!!と
言うくらいの広い心で参りましょう!
「周辺に温泉はある?おススメの宿泊先は?」
【うすずみ温泉四季彩館】
岐阜県本巣市根尾門脇422番地 0581-38-3678
一番のおすすめ宿です。
と言っても、日帰りで温泉と食事を楽しむだけでもオッケーですし、
もちろん宿泊も、そして貸切温泉まであります。
根尾の稜線を眺めながらの入浴は格別です。
もちろん、最寄り駅は薄墨公園と同じ「樽見駅」です!!
詳細はこちら→うすずみ温泉四季彩館
【料理旅館 松本屋】
岐阜県揖保郡揖保川町谷汲徳積290 0585-55-2346
谷汲山華厳寺山門前。料理旅館ならではの野趣ゆたかな四季の味… http://t.co/wy10buN8BI pic.twitter.com/hCZ8Ut3MSA
— 大学スポーツ動画 (@CollegeSportTV) 2015年2月28日
谷汲山華厳寺の参道内にあるというめずらしい宿です。
そのため門前町界隈を楽しむことが出来ますよ。
プランによっては、谷汲温泉無料入浴券もついてくるというお得感があります!
薄墨公園がある「樽見駅」までは樽見鉄道で7駅、約24分で行けます。
詳細はこちら→料理旅館 松本屋
【料理旅館 立花屋】
岐阜県揖保郡揖保川町谷汲徳積311 0585-55-2121
月曜日mana は谷汲山でお花見してきましたー。
微妙な雨にも負けず、、立花屋さんでランチ→華厳寺参拝→一宮でティータイムと満喫です!! pic.twitter.com/gXaKOd4Eha— HAIR MAKE mana (@hairmake_mana) 2015年4月8日
ここも谷汲山華厳寺の山門まえにあり、大浴場がありますが、
谷汲温泉「満願の湯」(露天風呂)へ送迎もしてくれます。
飛騨牛のステーキと名物の猪鍋がおススメです。
詳細はこちら→料理旅館 立花屋
「まとめ」
このエドヒガンから生まれた交配種の
ソメイヨシノの寿命は、せいぜい約100年。
それに比べて、
エドヒガンやヤマザクラといった原種は、
樹齢1000年を越すものも少なくありません。
天然の持つ強さ、美しさ、品格には、
どんな人工物をもってしても
遠くその足元にも及ばないものがあります。
あらゆる時代の波を乗り越えて生き抜いてきた
「根尾谷の薄墨桜」を
日本人としての誇り(エッヘン!)と期待(ドキドキ)を持って
直接その目で見てこられては如何でしょうか。
業平朝臣の
「・・・春の心はのどけからまし」
の心情を味わう大チャンスです。