「寒中見舞い」をご存知でしょうか?
「暑中見舞いなら知っているけど・・・」
と言う声がすぐに聞こえてきそうです。
正直言って、「寒中見舞い」は、送ることも頂くこともあまりありませんので、
詳しく知らない人も多いと思います。
今回は、「寒中見舞い」の正式な意味や
どんなハガキを使って送るのが正しいマナーなのか?
その種類や図柄についても、詳しくお伝えして行きたいと思います。
目次
「寒中見舞いとは?官製はがきと私製ハガキとの違いは?」
「寒中見舞い」とは、郵便局が年賀はがき扱いをする
「1月7日」以降から立春の2月4日くらいまでに送る、
寒さが一番厳しい中で相手を思いやる挨拶状です。
ちょうど二十四節気の「小寒」と「大寒」が
ありますからね。
いわば、暑中見舞いの冬バージョンと言えばわかりやすいでしょうか。
ただ、「寒中見舞い」の場合は、さらに、これ以外にも送る場合があります。
それは、
「喪中で年賀状を送れなかった人への新年の挨拶」
「喪中と知らず年賀を送ってしまった人へのお詫び状」
「こちらが喪中と知らずに年賀状をくれた人へのお礼状」
という3パターン。
日本人が昔から育んできた人を思い遣る礼節というのは、
誠に細やかで素晴らしいなとつくづく思い知らされます。
そして、この寒中見舞いは、
日本郵便が発行するいわゆる官製はがきでも、
文具店やデパート、雑貨屋さんなどで売っている私製ハガキでも
どちらでも構いません。
ちなみに、「官製はがき」というのは、今の民営化された日本郵便株式会社が
発行していますが、郵便局時代からの「官製」の名称が完全に浸透していますので、
その名残で使われている表現です。
また、官製はがきは「62円」でそのまま送れますが、
私製ハガキは「62円切手」を貼って送る必要があります。
「寒中見舞いに喪中用の官製はがきは使える?」
正式には、「喪中用の官製はがき」というのは、
存在しません。
官製はがきを喪中用に印刷して送るのが一般的です。
ただし、郵便局では、切手部分に『胡蝶蘭』の図柄が
印刷されている物を喪中や寒中見舞い用に「すすめている」ようです。
続いて、同じく5/15に発売された62円はがきです。通常はがき(ヤマユリ)、通常はがき・インクジェット(山桜)、通常はがき・胡蝶蘭(胡蝶蘭 緑)、通常はがき・胡蝶蘭・インクジェット(胡蝶蘭 青)です。こちらも、さいたま中央郵便局にて和文ハト印を押印して頂きました。 pic.twitter.com/Q1yUk7v1G0
— ちょくりん (@tyokurin) 2017年5月16日
といって、あくまで絶対これを使わねばならないというルールがありません。
また、弔事用の切手も発行されています。
6月1日(木)から、郵便はがきの料金が52円から62円に変更されます。郵便料金改定に伴い、本日5月15日(月)から新料額の62円普通切手ソメイヨシノ、慶事用62円切手、弔事用62円切手が発売になります。 pic.twitter.com/2Erm7EPzTd
— 公益財団法人 日本郵趣協会 (@kitteclub) 2017年5月15日
ブルーとグレーの抑え目なトーンの花柄文様なのですが、
これはあくまで弔事用なので、私製ハガキにこれを張って
寒中見舞いとして送ることは、マナー違反です。
気を付けましょう。
先ほども書きましたように、寒中見舞いは、喪中の人に送ったり、
自分が喪中の場合に送ることがあるので、
つい弔事と一緒にして考えてしまいそうにもなるのですが、
弔事というわけではありませんので、
しっかり分けて考えることが必要です。
「寒中見舞いに胡蝶蘭柄の官製はがきは使える?」
先ほども書きましたが、切手の部分に
『胡蝶蘭』が印刷されている官製はがきがあります。
しかも、他の種類(「ヤマユリ」と「山桜」があります)
と違い、唯一「通常用」のものと「インクジェット用」の
両方が用意されているのです。
これは、ほかの「ヤマユリ」や「山桜」の
はがきとは違い、抑えめに書かれたデザインで
一応、郵便局としては、「喪中」や「寒中見舞い」に
「おすすめ」しているのです。
胡蝶蘭と言えばよく売れっ子芸能人の楽屋や開店、開業祝いなどで
華やかに室内を飾っているイメージがありますが、
とくに白一色のものは弔事にも送られることは珍しくないので、
失礼には当たらないのです。
「寒中見舞いにインクジェットの官製はがきは使える?」
ただ、この胡蝶蘭柄を弔事用と思い込んでいる人もいるので、
失礼に当たるのでは、と気にかかるなら、寒中見舞いの場合は、
「ヤマユリ」や「山桜」の図柄で送ると無難とも言えます。
そういえば郵便はがきのデザインってヤマユリなんですよね。日常に隠れる百合…。 pic.twitter.com/EF3fHWId1p
— Nの城 (@N_no_shiro) 2017年7月4日
「山桜」のほうが、インクジェット専用の官製はがきになっています。
インクジェットですから、自分のオリジナルの文章が書けますし、
場合によっては画像を入れることも可能です。
むしろ、お相手が喪中の場合は、
少しでも早く明るく元気になってもらうためにも、
自分ならではのメッセージ性のあるはがきにすると
喜ばれるのではないでしょうか。
立春が過ぎて、しばらくすれば、山桜が咲き始めます。
そういう意味では、インクジェット式も良いと思います。
「寒中見舞いに使える官製はがきの種類は?」
寒中見舞い用のハガキと言うのは、残念ながら発行されていません。
ちなみに、私製ハガキなら文房具店などに色んな
テンプレートのものが売っています。
暑中見舞いの「かもめーる」のように、
寒中見舞いにも当たりくじ付きのハガキ
があればいいのかもしれませんが、
きっとそこまでの需要が無いのでしょうね。
そういう意味では、季節も似通った時期ですし、
いっそうのこと「年賀はがき」を寒中見舞い用に
代用してはどうか、と考えてしまいますが、
(年賀状なら52円で10円お得ですしね)
これは、NGとなります。
年賀はがきは、やはり、新年の喜びを伝えるためのものですから、
とくに、喪中にある人には失礼に当たります。
最初に寒中見舞いの意味を書きましたが、
喪中と知らずに「年賀状」を送ってしまった場合に、
そのお詫びとして寒中見舞いを送るくらいですから、
当然「年賀状」で送るのは、NGなのです。
とはいうものの、今年の年賀状で言うと、
「戌年」ということで犬にちなんで
「スヌーピー柄の年賀状」や「ディズニー柄の年賀状」まであって、
寒中だからこそ、明るく温かみのある
これらのものを送ってあげたい気もします(笑)
スヌーピーの年賀状、まだ在庫ありますよ〜ヽ(*´∀`)🐶🌟 pic.twitter.com/TEujNPLDKo
— たばこ屋の店主 (@kirure) 2017年12月25日
年賀状販売でもう定番なのが、ディズニー年賀 まあ宛名面が
ディズニー柄ってだけなんですが、今年のはミッキーマークが
すかしみたいにプリントされてて、なかなかかわいい。 pic.twitter.com/1oX3nDt4Pz— Tシャツ屋さんぐっぴー@土日も営業中!! (@t_guppy) 2017年11月14日
年賀状を送る人がドンドン減って行くので、
日本郵便もあの手この手で色んな商品を考えているのですね。
来年は、鼠年ですから、絶対ミッキーマウスたちが
登場しそうですね!
少し、話がそれてしまいましたが・・・
とういうことで、寒中見舞いに使える官製はがきの種類は、
先ほども書きましたが、
・通常の「ヤマユリ」の図柄のもの
・インクジェット用の「山桜」のもの。
そして、
・通常用もインクジェット用もある「胡蝶蘭」の図柄のもの、
となります。
「まとめ」
寒中見舞いは、年賀状を送った場合には、
送る必要はないでしょう。
そういう意味では、お相手が喪中だったり、
こちらが喪中はがきを送らなかった人であったりと、
寒中見舞いを送るのは
稀なケースと言えます。
だからこそ、
通り一遍の決められたメッセージではなく、
できれば直筆の心のこもった一文を
書き添えたいものですね。
こちらも併せてどうぞ。
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